〜銀河帝国〜


オーベルシュタイン, パウル・フォン
キルヒアイス, ジークフリード
グリューネワルト, アンネローゼ・フォン
ケスラー, ウルリッヒ
ビッテンフェルト, フリッツ・ヨーゼフ
ファーレンハイト, アーダルベルト・フォン
ミッターマイヤー, ウォルフガング
ミュラー, ナイトハルト
ルッツ, コルネリアス
ロイエンタール, オスカー・フォン
ローエングラム, ヒルデガルド・フォン
ローエングラム, ラインハルト・フォン

なお、生年、没年ともに資料皆無に等しいため、かなりの部分で記憶に頼っている。
間違いに気付いた方はメール等で御指摘いただけるとありがたい。

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キルヒアイス, ジークフリード
帝国歴467〜488年(宇宙暦776〜797年)
ラインハルト・フォン・ローエングラムの親友にして腹心。幼い頃、ミューゼル家(ラインハルトの旧姓)が家の隣に越してきたのが縁で、ラインハルトの親友となる。また、ラインハルトの姉アンネローゼに憧れており、彼女が皇帝の後宮に入った後、ラインハルトと共に彼女を救い出す為軍人となる。親友の豪奢な金髪とその性格の影に隠れてあまり目立った存在ではないが、容姿も実力もラインハルトに何ら劣るところはない。性格は非常に温和だが、アンネローゼの悪口を言った者に対しては容赦しないという困った面も持つ。共に宇宙を手に入れようという約束の元、またアンネローゼに言われた「ラインハルトをよろしくね」の言葉を律儀に守り、常にラインハルトの傍らにい続けたが、戦略上の意見の相違からその仲にわずかな亀裂が生じる。パウル・フォン・オーベルシュタインのNo.2不要説進言によって、たまたまその日、会議の入室に常にキルヒアイスだけが携帯を許可されていた武器を取り上げられるが、その席上、ラインハルトの暗殺未遂事件が起こり、自らの身を呈して彼を庇った結果、命を落とす事となる。その死はラインハルトの心に深い傷を負わせたが、彼のわがままに付き合わされて命を落とす羽目になり、その死後も夢の中でラインハルトをいさめなければならないキルヒアイスの苦労はいかばかりか。最終階級は上級大将。死後、元帥号を授与される。
くせのある赤毛、青い瞳、長身。

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ミッターマイヤー, ウォルフガング
帝国歴459年(宇宙暦776年)生
「帝国軍の双璧」の片翼を担い、その俊敏な艦隊運用ぶりから「疾風ウォルフ」と呼ばれる名うての用兵家。双璧のもう片翼であるオスカー・フォン・ロイエンタールとは、21歳で中尉としてイゼルローン要塞に赴任した時以来の親友同士。正義感が強く、「悪い事は悪い」と言ってしまう正格ゆえに旧帝国貴族と一騒動あり、窮地に陥るが、ロイエンタールの機転により難を逃れる。その際、ラインハルトの協力を得た事をきっかけに、その後彼の部下となる。ローエングラム王朝においては元帥となり、宇宙艦隊司令長官として、ロイエンタール、オーベルシュタインと並んで帝国軍の重鎮とされた。人情味にあふれ、多くの部下に慕われるほか、同僚達の信頼も厚い。策略、計略といったことが苦手なストレートな正格が裏目に出たのか、妻であるエヴァンゼリンに告白をするのに知り合ってから7年もかかったという「疾風」の名に相応しくない一面も持つ。結婚してからは愛妻家で知られ、親友のロイエンタールとは「結婚」や「女」について色々と語り合っているが、意見の一致を見た事がなく、いろんな意味で対照的な二人である。その親友が反逆者となった時、ラインハルトの命を退けず自ら親友の「敵」となる道を選んだ。苦い勝利の後、彼が手に入れたのは親友の忘れ形見となる赤ん坊であった。それは、結婚して9年経っても子供のできないミッターマイヤー夫妻への、親友からの最後の贈り物であったかもしれない。ラインハルトの死後「獅子の泉(ルーヴェンブルン)の七元帥」の主席となる。
おさまりの悪い蜂蜜色の髪、グレーの瞳、小柄で引き締まった体躯。

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ロイエンタール, オスカー・フォン
帝国歴458年〜新帝国歴2年(宇宙暦767〜800年)
ミッターマイヤーと並んで帝国軍の双璧と称された、右が黒、左が青の金銀妖瞳(ヘテロクロミア)を持つ屈指の名将。かつて窮地のミッターマイヤーを救う為、ラインハルトの元を訪れ、協力を求めたことがきっかけで、ラインハルトに認められ、部下となる。その知力・胆力共に申し分のない男だが、私生活では1ヶ月と同じ女性とは付き合ったことがないという漁色家。その行動が、自分が母親の浮気が元で生まれた子供であることに端を発していることは親友であるミッターマイヤー以外誰も知らない。しかし、とりあえず一人の女と付き合っている間は他の女には見向きもしない、という律儀だかなんだかよくわからない面も持つ。ローエングラム王朝の転覆を企てる者達の策略により、裏切り者の汚名を着せられるもそれを潔しとせず、最後は自ら反逆の道を選ぶ。親友であるミッターマイヤー率いる艦隊と戦うが、部下の裏切りにあい致命傷を負う。常に反対の陣営にいたヤン・ウェンリーと同じ年に生まれ、同じ年に死んだ男、とよく称されるが、その最大の違いは、片や結婚はしたが子をなさず、もう一方は結婚もしないのに子供ができた、という点であろう。その息子は父親の死後、親友の手に託される。元々結構皮肉屋だが、たとえ反逆はしても、自分が仰ぐ旗はカイザー・ラインハルト唯一人、というかなりひねくれた思考を最後の最後まで貫き通した、律義者、というか頑固者? 最終決戦前に元帥号を剥奪されるも、死後返還される。
黒に近いダークグレーの髪、長身で端正な顔立ち。

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ローエングラム, ラインハルト・フォン
帝国歴467年〜新帝国歴3年(宇宙暦776〜801年)
新銀河帝国、ローエングラム王朝初代皇帝。旧姓ミューゼル。幼い頃、前ゴールデンバウム王朝の後宮に姉アンネローゼを売り渡した父親を憎み、アンネローゼを救い出したいという一心で、親友ジークフリード・キルヒアイスと共に軍人となり、次々に武勲をたてる。帝国内では「金髪の孺子(こぞう)」と呼ばれ、皇帝の姉に対する寵愛による出世だと陰口を叩かれるが、それ以上の功績は誰もが認めざるを得ず、それ故に更に疎まれる結果となる。元帥となった後、皇帝の崩御に際して国務尚書と共に幼い次期皇帝を擁し、帝国内の貴族をことごとく打ち取るが、捕虜となった一人の士官により暗殺されかけ、自分を庇った親友の命を失う。その原因が自らの非であることを本人もわかっており、その事で後々まで自らを責めることとなる。また、親友の死によって姉もまた、彼の元を離れていく。その後、国務尚書一族を一掃し、宇宙を手に入れるという親友との約束の元、自ら皇帝となる。その統治ぶりは完璧を極め、また旧同盟軍領の完全掌握、フェザーンへの遷都、という誰もができなかった政策を一気に進め、その地位を不動のものとする。帝国軍人時代からヤン・ウェンリーとは幾度となく戦場で相対し、その度に完全な勝利を逃してきたため、ヤンの実力を認めると共に、ライバル視し、皇帝となって以降も常に自ら戦場に赴いてヤンと戦うことを欲する。しかし、ヤンの死後、その熱は急速に失われ、やがて病臥に冒されることとなる。キルヒアイスなき後彼を補佐してきたヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ(後の皇妃)とはヴェスターラント虐殺の生存者による暗殺未遂事件をきっかけに一夜を共にし、一人の男児をもうける。病床にありながらも国政、そして出兵を疎かにすることは決してなく、それが彼の死を速めたとも評される。宇宙歴801年、新帝国歴3年、短くも華麗で熾烈な生涯を終える。直接、間接を問わず、メインで登場したキャラクターの死に対するほとんどの責任が彼にあることは周知の事実だが、それを言ってしまうとこの物語自体が成立しなくなってしまうのも、悲しいかな、事実である。
黄金色の髪、アイスブルーの瞳。

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