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ここで、自分のことを取り上げるのはなんとも心苦しいものがあるが、とりあえず、銀英伝とはこうまでハマる作品なのかということを説明するには、自分のことを書くしかないと思い、こんなページを作ってみた。
私が銀英伝に出会ったのは、確か中学生の時であったと思う。その頃から本格的に同人活動に興味を持ち始めたばかりの私の耳にも、銀英伝のうわさは入ってきていた。友人がどこからか話を聞いて、原作を揃えて読んでいて、ちょうど学校で、その話題になったのではなかっただろうか。その友人が、とにかく面白い、貸してやるから読んでみろ、ということになった、と記憶している。(もしかしたら自分から貸してくれ、と頼んだのかもしれないが、まあその辺はどちらでもかまわないだろう。)とりあえず、1巻から借りて読み始め、あっという間に読み終えた時、すっかり銀英伝の魅力に虜になっていたのだった。ストーリーとしては、それほど印象深かった、という記憶はない。私が虜になったのは、そのストーリーではなく、次々に登場する魅力的なキャラクター達であった。
二人の主人公と、彼等を取り巻く仲間達。当時、巷では5人組の少年達が活躍するアニメがブームとなっていた。テーマは友情。御多分にもれず、私もそのアニメの「仲間」というフレーズに踊らされていた覚えがあるが、5人の仲間、でもかなり魅力的なのに、こちらはもう、数なんて数えていられないくらいの「仲間」が登場するのである。しかも、対立する2つのグループに、それぞれ個性的な「仲間」が、登場しては活躍し、そしていなくなったかと思えばまた新たに登場する・・・。それはもう、10代の夢見る少女(爆)にとって、なんともいえず魅力的な世界であったのである。
今考えてみると、随分と笑える話である。当時はやったアニメの登場人物は大抵、自分と同年令程度の少年であり、それがまた魅力の一つでもあった。対して、銀英伝の登場人物はせいぜい若くて20代前半。大抵は20代後半から30を超える、「お兄さん」(当時は「おじさん」扱いをしていたものだが)達である。もっとも、当時銀英伝はまだ映像化されていなかったから、勝手に格好いい「お兄さん」象を作り上げていたわけではあるが(まあ、それが小説のいいところなのである)、とにもかくにも初めはただのミーハーなファンとして、はまっていったわけである。
先ほども書いたが、銀英伝には、メインとして、対立する2つのグループが存在する。どちらをひいきにするかによって、全体の読み方も変わってくる。それもまた、銀英伝の魅力の一つと言える。もちろん、一度は本編を通して読むのが一番正しい読み方なのではあるが。外伝が、時間の順に並んでいないせいもあり、外伝を本編に挟めて読む人も少なくないようである。どちらのグループをひいきするか(思想とか、主義主張を抜きにして)というのが、どこで決定されるのかは、長年ファンをやっていて未だによくわからない。少なくとも、一番ひいきのキャラの側につく、というのは、間違った判断であると言える。少なくとも、私はそうではなかった。今は、一番のごひいきキャラが変わってしまって、明らかに同盟ファンと自称できるが、初めのうちは、全体的に見て同盟ファンでも、ごひいきキャラは帝国側、という状況に陥って、自分でも本当はどちらが好きなのかわからなくなっていたものである。その理由というのも、まあとにかく登場人物が多すぎて、自分の中でキャラクターの性格を把握して、好き嫌いのランクの位置付けをするのに時間がかかるという現象が起きることからに他ならない。もっとも、登場人物の好き嫌いをきっちりランク付けするのは、同人をやっている人間の悪い癖であるとも、最近は思うのだが(笑)。
あれからかれこれ・・・X年が経とうとしている(苦笑)。今までに、何度原作を読み返したことだろうか。友人に借りて読み終えた直後、私はなけなしのお金を叩いて、全巻を買い揃えたのだった。今では、新書版は保存用、文庫版は資料用、と同じ内容の小説を2冊揃えている始末である。あれから何度となく読み返しては(もっとも、通してではなく部分的に、だが)現在の政治や、社会のことを考えたり、自分の生き方について漠然とでも考えてみたりしてきた。もちろん、今でもミーハーな部分は変わっておらず、気にいったキャラの気にいったシーンともなれば、人に見られるのが恥ずかしいくらいの笑みを浮かべながら読んでしまうのではあるが。とにかく、読めば読む程より深く考えさせられることの多いこの物語を、何年経っても飽きずに読んでしまう、今日この頃である。
関係ないが、記憶に頼った人物紹介を記述していて、自分の趣味に関しての記憶力に自分で驚いた。私は歴史というやつが嫌いで、特に年表を覚えるのが大嫌いで、中学時代には苦労したものだった(だから高校時代は歴史の授業をとらなかった)。それなのに、今このページを作るにあたって、記憶の引き出しを探っていくと、出てくる出てくる、銀英伝の年表・・・。まあ、実際には多少のメモと、キャラクターの年令設定から逆算して導きだしているものがほとんどだが。それでも、その記憶の量たるや、凄いものがある。何せ、十数人のメインキャラの年令と設定、行動、台詞まで記憶しているわけだから。これだけの記憶力、学業に活用すれば、とは誰もが一度は思うところであろうが、そこが人間の限界、というものであろう(泣)。