〜自由惑星同盟〜
アッテンボロー, ダスティー
キャゼルヌ, アレックス
クロイツェル, カーテローゼ・フォン
コーネフ, イワン
シェーンコップ, ワルター・フォン
ブルームハルト, ライナー
ポプラン, オリビエ
ミンツ, ユリアン
ヤン, ウェンリー
ヤン, フレデリカ・グリーンヒル
リンツ, カスパー
アッテンボロー, ダスティ
- 宇宙暦769年生
自由惑星同盟軍の末期に活躍した、用兵家の一人。ヤン・ウェンリーの士官学校の後輩にして、良き友、良き理解者。その友情は、アッテンボローが16歳の時、寄宿舎の門限に遅刻して塀を乗り越えたのを、その日巡回当番だったヤンが見逃してくれたことから始まったという。学生時代の成績は良かったが、決して優等生ではなく、「有害図書愛好会」の運動や、風紀委員との抗争等、駄目だと言われたことをやりたがる、反骨精神の塊であった。軍人となった後はどういうわけだか異例の早さで出世し、27歳で准将となる。その年のアムリッツァ会戦で同盟軍は大敗を記するが、アッテンボローは撤退の際、所属する艦隊を全滅から救ったとしてさらに少将に昇進、敗戦後に昇進した数少ない将官の一人となった。その後、イゼルローン駐留艦隊(通称ヤン艦隊)の分艦隊指揮官としてヤンの幕僚となって以来、ヤンと行動を共にする。29歳で退役したため実現はしなかったが、そのまま同盟軍が存在し続ければ、攻守の均整のとれた、ヤンとはまた異なったタイプの元帥になっていただろうと評される、艦隊指揮の隠れた実力者である。その得意技は「逃げるふり」。彼なくしては、ヤンの戦術もその効果を十二分に発揮できなかったであろう。799年に退役後、謀殺されかけたヤンを救って首都星ハイネセンを脱出し、革命軍の一員となる。以降「伊達と酔狂」をモットーに戦争をし、ヤン亡き後も革命軍の「黒幕」として、その手腕を発揮してユリアン・ミンツを補佐する。だが本当は、軍人ではなくジャーナリストになりたかったという、「それがどうした」が口癖の自称「革命家」。キャゼルヌ、シェーンコップと並ぶ毒舌家でもある。30歳になってしまったことをポプランに指摘され、やたらと気にしていたが、「シェーンコップのような悪いことは何もしていないのに」30歳になってしまったという発言は、ヤンやキャゼルヌの立場はどうなる、とつい突っ込みを入れてしまうほど理不尽な物言いである。後の著書に「革命戦争の回想」。
鉄灰色の髪と瞳。最終階級は中将(799年時)。
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キャゼルヌ, アレックス
- 宇宙暦761年生
同盟軍後方勤務として事務処理の一翼を担った人物。前線での戦闘に参加せず、デスクワークだけで出世し、30代で閣下と呼ばれるようになった男。通称「デスクワークの達人」。いわゆる軍人官僚だが、官僚然としたところは全くない。アッテンボロー、シェーンコップと並ぶ毒舌家でもある。ヤンが士官学校の学生だった時、当時大尉だったキャゼルヌが事務局次長として赴任したのがきっかけで知り合い、以後、家族ぐるみの付き合いとなっている。794年には、「軍人子女福祉戦時特例法(トラバース法)」によって、孤児であったユリアン・ミンツがヤンの被保護者となる様計らい、また第13艦隊結成時にはフレデリカ・グリーンヒルをヤンの副官に当てるなど、巧妙な人事もお手のものである。796年のアムリッツァ会戦後左遷されていたが、ヤンの要請によりイゼルローン要塞事務監としてヤン艦隊の一員となる。イゼルローンでは完璧な事務処理を行ない、「キャゼルヌがくしゃみをすると、イゼルローン全体が風邪を引く」と言われた程で、798年の捕虜交換式、799年の「バーラトの和約」後のイゼルローン放棄の際にも、その手腕を十二分に発揮している。ハイネセンに戻った後、退役しようとしたがその希望は退けられ、後方勤務部長代理に。しかし、ヤン謀殺未遂事件後、後方勤務部長の座を蹴ってヤンらと同行し、軍人としての出世よりも、ヤンとの友情を選ぶという人間味あふれる人柄も見せている。そのまま革命軍の後方担当となり、ヤン亡き後発足したイゼルローン共和政府では軍事局長を勤める。ヤンの留守中には要塞防御司令官代理もやらされ、事務処理はまかされ、まさに影の実力者である。が、家庭では恐妻家として知られているのがタマにキズ。
中肉中背。最終階級は中将(799年時)。
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コーネフ, イワン
- 宇宙暦771〜799年
同盟軍の敵機撃墜数歴代上位に入る、空戦隊員。単座式戦闘艇スパルタニアンに施されたトランプのマークのペイントから、「クラブのエース」と称される。同じくエースのオリビエ・ポプランとは飛行学校時代の同期でいいコンビだが、本人曰く「友達?誰が?」。その出合いは、飛行学校時代グレていたコーネフを風紀委員だったポプランが立ち直らせた、とポプランはうそぶいているが、当然コーネフ本人は否定しており、真相は謎のままである。物静かで思慮深い発言を常とするが、ポプランの前では非情なまでの毒舌ぶりを発揮する。その絶妙なタイミングは、さすがエースといったところか。趣味はクロスワードパズルで、いつも持ち歩いている。796年にヤン艦隊の第2空戦隊長となり数々の戦歴を重ねるが、799年のバーミリオン会戦にて、巡航艦からの砲撃により戦死。ちなみに、原作登場時最後の彼の言葉は「いえいえ、もてない男の嫉妬にすぎませんよ、気にしないでください、ポプランさん」なのであるが、これとOVA版の「クロスワードで葬式」シーンと、どっちがましなのだろうか。
明るい色の髪、淡いブルーの瞳。最終階級は少佐。
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シェーンコップ, ワルター・フォン
- 宇宙暦764〜801年
帝国からの亡命者及びその子孫によって構成される陸戦の特殊部隊、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の第13代連隊長。ユリアン・ミンツの白兵戦と射撃の師匠でもある、ヤン艦隊を代表する毒舌家。16歳の時、士官学校に入学を許可されるも、それを蹴って軍専科学校へ。以降、実戦部隊で戦歴を重ね、幹部候補生養成所を経た後、薔薇の騎士連隊へ。30歳で、連隊長となる。白兵戦での実力は誰もが認めるところだが、少々性格に過激なところあり。796年の第7次イゼルローン要塞攻略戦に於いてヤンの作戦に起用され、イゼルローンをほぼ無血開城させることに成功する。その後、イゼルローン要塞防御指揮官として、ヤン艦隊の一員となる。以来常に、独裁者たれとヤンをけしかけている。白兵戦同様、女性の絡む戦いにおいても、相当の実力者だが、若かりし日の過ちの結果であろう、カーテローゼ・フォン・クロイツェルという娘の存在が明らかになっている。799年、ハイネセンに戻った後退役。ヤン謀殺未遂事件の際にはアッテンボローと共に活躍、実戦部隊を率いてヤンを救出した。以降革命軍の実戦部隊総指揮となる。801年、ブリュンヒルトの白兵戦で帝国軍兵士に致命傷を負わされ、死の間際になって、カリンの母親の事を思い出す。が、その名前ははたして正しいのか。
ややグレーがかったブラウンの髪、褐色の瞳、端正な容貌。最終階級は中将(799年時)。
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ポプラン, オリビエ
- 宇宙暦771年生
同盟軍の敵機撃墜数歴代10位に入ると思われる、空戦隊員「ハートのエース」。ユリアン・ミンツの空戦技の師匠でもある。796年に第1空戦隊長となって以来、ヤン艦隊のお祭り気質の一翼を担う、重要な存在となる。イワン・コーネフとは対照的ないいコンビであったが、コーネフの死後は、アッテンボローに絡むことが多くなった。799年の同盟軍完全降伏の後、きたるべき日に備え、戦艦を隠し温存しておく「動くシャーウッドの森」作戦に参加。その後ユリアンらと共に地球教本部へ潜入、帝国軍の地球教壊滅作戦に関与。帝国首都オーディン経由でエル・ファシルへ行き、ヤン艦隊に合流。後、イゼルローンにて革命軍の空戦隊長となる。行く先々に起こるトラブルにはことごとく首を突っ込みたがり、時には他人まで巻き込む、歩くトラブルメーカー。曰く、「ジョークなしでは生きられないが、ジョークなしでは生きたくない」という程の陽気な男だが、ヤンの死亡時には自室にこもって酒に溺れるというまた違った一面も見せ、彼が決してただの楽天家ではないことがわかる。女性を口説くことを生き甲斐にし、女性の絡む戦いにおいては、シェーンコップと共にその両翼を担う。が、おそらく本人はシェーンコップに勝ったと思っているに違いない。アッテンボローに指摘するだけのことはあって、本人も30歳になることを気にし、自らを一定以上は年を取らない「きらきら星からきた高等生物」と称する。また、生年月日は曰く「宇宙歴771年15月36日」。それほどまでに恐れられる30歳。
明るい褐色の髪、淡い緑の瞳。最終階級は中佐(799年時)。
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ミンツ, ユリアン
- 宇宙暦782年生
ヤン・ウェンリーの法律上の被保護者にして戦略・戦術学の愛弟子。また、その精神面においても後継者とされる。2歳で母、8歳で父、10歳で祖母を亡くし、福祉施設に入れられていたが、794年、トラバース法によりヤン・ウェンリーの被保護者となって以来、ヤンが暗殺されるまでの6年間のほとんどを共に過ごす。ハイネセン在住時はヤンの留守を(家事面で)守っていたが、本人はヤンと同じ軍人になることを希望し、796年には兵長待遇軍属として、ヤンと共にイゼルローンへ移住する。イゼルローンでは空戦、白兵戦両面における素質を見い出されたが、最も驚かされたのは彼の戦略、戦術両面における才能であり、彼がまず第一にヤンの弟子であることを証明している。その後空戦による戦果をあげ、798年、正式に軍隊入りを果たす。同年10月、少尉として正式に軍部からの辞令を受け、フェザーン駐在弁務官事務所付武官となり、初めてヤンの元を離れて行動することとなる。翌年、帝国軍の侵攻による混乱のさなかフェザーンを脱出、途中帝国軍駆逐艦を奪取し、イゼルローンを放棄したヤン艦隊に合流、そのままハイネセンへと向かう。バーミリオン会戦に参加後、ヤンらと共に退役。ヤンの結婚式出席後、護衛役のルイ・マシュンゴと共に地球へと向かう。途中、補給基地でポプランと合流、地球教本部への潜入を果たす。フェザーンの独立商人と身分を偽り帝国軍の地球教本部壊滅に関与し、そのまま帝国軍と共に帝国首都オーディンへ。そこからエル・ファシルへと移動し、ハイネセンを脱出したヤンら一行と合流。後、イゼルローンにて革命軍の一員となる。800年、ヤン暗殺により革命軍司令官代理となり、ローエングラム王朝の諸提督らと数回に渡る交戦を行なう。801年、ブリュンヒルトの白兵戦にてついにラインハルトと対面、停戦を申し込むことに成功、その後、ラインハルトに同行して新首都星フェザーンへ赴き、ローエングラム王朝初代皇帝の崩御まで居合わせることとなる。ユリアンは、常にヤン・ウェンリーという恒星の光を受けて輝く惑星であり続けた。アッテンボロー流に言うなら、「作曲家ではなく演奏家」であった。それが結果として、「ヤン・ウェンリー」の信じた「共和主義思想」という希望を世に残すことに成功している。そしてまた、それは対極にあったラインハルトという巨大な存在が、彼の目指す方向を常に指し示していたからでもある。ユリアン・ミンツはある意味、この物語のもう一人の主人公とも言えるのである。家事全般をこなし、空戦、白兵戦、射撃も得意、戦略・戦術センスにも優れ、できないことは女を口説くことだけという恐ろしい青年だが、唯一の欠点は保護者に甘い・・・。
亜麻色の髪、ダークブラウンの瞳。最終階級は中尉(799年時)。
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ヤン, ウェンリー
- 宇宙暦767〜800年
同盟軍最後にして最高の知将。幾度となく陥った窮地から見事に脱出するというその奇跡的な戦術から、「ミラクル・ヤン」、「魔術師ヤン」と称されるが、本人の風体はとても偉い軍人には見えず、キャゼルヌ曰く「寝たきり青年司令官」。横の物を縦にするのも面倒だというものぐさだが、いざ戦闘になると「給料分だけ」勤勉になる。無類の紅茶好きで、特に、794年に彼の被保護者となったユリアン・ミンツの入れる紅茶を絶賛しており、逆にコーヒーを「無粋な泥水」と称して、紅茶の飲めない戦闘中にも決してコーヒーだけは飲もうとはしない。本来は軍人ではなく、歴史家になりたかったというが、実際、16歳の時に商人であった父親を亡くし、金がない為にただで歴史を学べる士官学校に入学、そこから彼の人生は本人の希望とは異なる方向へと向かっている。788年、21歳でエル・ファシルからの民間人脱出計画を成功させたのが彼の名を一躍世に知らしめることとなる。796年に第13艦隊の司令官となり、イゼルローン要塞を攻略し、本格的な用兵家としての手腕を発揮し始める。同年、前線基地であるイゼルローンに赴任するにあたり、司令官として全人事を決定し、その結果として、「ヤン艦隊」は誕生する。軍人を嫌っていながら、戦えば必ず勝つという矛盾した自らの人生に常に疑問を投げかけ続けた人。表舞台に立つことを嫌い、機会さえあればいつでも退役し、年金生活を送ることを夢見ていた。一方で、ラインハルトの戦争における才能をいち早く見抜き、敵将でありながら心から賞賛していた。799年の退役まで、その戦歴は輝かしいものであるが、実は人格者でありながらその少々ひねくれた性格故に同盟の政治家や軍上層部に疎まれており、同盟崩壊時には帝国へのスケープゴートにされかける。しかし、優秀な部下達の機転により首都星ハイネセンを脱出。一旦エル・ファシルに拠りイゼルローン奪還計画を実行する。以降、イゼルローン要塞を拠点として、革命軍「ヤン不正規隊」の司令官となる。ローエングラム王朝軍と戦い続けるも、地球教徒の陰謀により、ラインハルトとの会見に臨む途中、殺害される。なお、第13艦隊結成以来副官を務めたフレデリカ・グリーンヒルとは退役後に結婚したが、残念ながらその血は残されることはなかった。あれだけの戦略、戦術を用いて勝利をおさめることができる人間が、どうしてチェスにはめっぽう弱いのか謎だが、チェスをやっている時は別の宇宙での戦略を練っているのだろうという被保護者の言葉も一理あるので、まあそういうことにしておこう。
中肉中背、黒い髪、黒い瞳。最終階級は元帥(799年時)。
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